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内定・退職準備

内定から退職まで。内定をもらってから入社までに準備すること

更新日:2023年06月16日

様々な苦労を乗り越えて、とうとうあなたは内定を得ることができました。おめでとうございます!ところで、あなたは現職中ですか?それとも、離職中の就活が実を結んで、ほっと胸をなでおろしているところですか?いずれにせよ、入社までに準備すべきことはいろいろとあります。ここでは、内定をもらってからやらなければいけないことを挙げていきますので、チェックしてみてくださいね。

内定通知書と同封の内定承諾書・入社承諾書を返送する

内定通知書と同封の内定承諾書・入社承諾書を返送するの画像

郵送されてきた内定通知書は、企業が内定者の採用を約束する法的効力のある大切な書類です。くれぐれも紛失しないように大切に保管しておいてください。

 

内定通知書に記載されている、契約期間や賃金などの労働条件の内容をもう一度しっかりと確認することも重要です。

内定の通知がメールで届いた場合には、書面で内定通知書を送っていただけるのかを返信にて確認してみましょう。

 

内定通知書には、内定承諾書や入社承諾書が同封されていることと思いますが、入社の意志がある場合は速やかに返送しましょう。

簡単な文面でもいいので、内定についてのお礼状を一枚添えると、人事担当者に良い印象をあたえることができます。

 

何らかの事情により、もしも内定を辞退したいといった場合には、なるべく早く人事担当者に電話かメールで伝えるのがベスト。

 

企業側はあなたの入社を前提に、研修や備品の用意といった準備を始めるので、伝えにくいという気持ちがあっても、速やかに内定辞退を告げましょう。

 

内定承諾書や入社承諾書の返送をせずに内定を辞退することは、企業の採用戦略を狂わすことになりかねませんから、今後の障害者雇用のためにも絶対に避けてください。

入社日を確認する

入社日の設定は、企業によってケース・バイ・ケースです。

 

「毎月1日入社」「毎月21日入社」といったルールのところもあれば、「あなたの退職日にお合わせします」と、こちらの都合に合わせてくれる会社もあるでしょう。

 

あるいは、「当社(入社先)の前任者が退職するのが〇日なので、引継ぎも考慮して〇日の1ヵ月前までに入社してほしい」など、企業側から要求されるケースもあります。

 

もしもあなたが現職中の場合は、退職交渉の進み具合を考慮に入れて、入社日を保留にしたり確定させるのかを慎重に判断する必要があります。

 

先方の状況を丁寧に聞きながら、こちらの事情を率直に伝えて、双方が満足できるように入社日を交渉してみるのもありかと思います。

必要提出書類の準備を進める

就職・転職先の企業から、入社にあたって提出を求められる書類としては以下のものがあります。

 

・雇用契約書
・年金手帳
・雇用保険被保険者証
・源泉徴収票
・マイナンバー情報
・扶養控除等申告書
・給与振り込み用の振込先情報届出書
・通勤経路申告書

 

これらは、多くの企業でほとんど必ず求められるものですが、企業によってはその他に、身元保証書、健康診断書、最終学歴の卒業証明書、などの提出が要求される場合もあります。(健康診断書の提出の代わりに、入社日前後で先方指定の健診センターを受診するというケースもあります)。

 

入社日までの日数がない場合、入社日当日までに間に合わない書類が出てくるかもしれません。

特定の書類が入社日までに揃いそうにないという場合は、わかった時点で入社する会社の人事担当者に速やかに連絡して相談し、どう対応すればよいか指示を仰いでください。

 

たとえば、卒業証明書などは学校が遠方だったりすると、手元に届くまで思いのほか時間が掛かるものです。

「入社後の提出でもよい」と、あらかじめ人事担当者から了解をもらっておけば、焦ることなく安心して入社日が迎えられます。

 

このように、入社先に提出する書類は多岐に渡ります。入手までに時間が掛かりそうな書類を選別して、優先順位を上げて手配するなど、早めの準備を心がけましょう。

退職の交渉と手続きは円満・誠実に

退職を告げるのは、原則としてあなたの直属の上司となります。

内定があるからとストレートに退職願いを伝えるのではなく、まずは「進退相談」という形で退職の話を切り出すのがいいでしょう。

転職先の都合で、入社が急がれる場合があるかもしれませんが、できる限り現職への心配りができると円満な退職につながります。

 

担当業務の後任への引き継ぎに十分な時間と対応を取る、退職先に提出・返却するものなどを漏れなくチェックするなど、退職までおざなりにならない勤務を続けましょう。

退職日の決定についても、転職先・現職の双方に角が立たない日になるように、誠意をもって対応しましょう。

 

退職にあたって誠実な態度で望めば、今後も現職の人たちと良い関係でいられることでしょう。

何かの縁で再び一緒に働くことになるかもしれませんから、お互いに気持ちよく、「立つ鳥跡を濁さず」という姿勢で退職手続きにあたってくださいね。

通勤の下見をしてみる

通勤の下見をしてみるの画像

もしスケジュール的に可能でしたら、入社前に出勤時間にあたる時刻に実際に通勤シミュレーションをしてみましょう。

 

面接の時間帯では何の問題もなかった経路でも、通勤時間では思いのほか動きが取れず、予想以上に時間が掛かってしまった、ということも障害者にとっては十分起こりうること。

 

エレベーターの場所やバリアフリーの経路など、自分が無理なくスムーズに出退社できるルートや時間をあらかじめ見つけておけば、入社日にも安心して出社できます。

 

就職・転職初日は何かと緊張するものなので、出勤の不安が解消されるだけでも気持ちに余裕が持てるもの。

 

Googleストリートビューや乗換案内、駅の構内図などのインターネット情報も活用して、通勤の下見を行ってみてください。

入社前に健康管理を行う

入社日までに時間の余裕ができるようなら、入社してからだとなかなかできないことを今のうちにやっておきましょう。

 

入社前に、主治医の先生に就職・転職先の環境について報告して、アドバイスをもらっておくと心強いものです。

 

たとえ痛みや自覚症状がなくても、歯医者に通うのもお薦めです。

入社後に歯や歯ぐきに問題が見つかっては、ストレスを増やしてしまいます。お口のメンテナンスのつもりで、入社前に歯科医院に行っておけば安心感も増えることでしょう。

 

もしも問題が見つかって歯科治療が長引くようなら、歯科医の先生から治療計画をよく聞いて、入社後に人事担当者に相談してみてください。

歯の痛みは業務効率にも影響するので、入社先の人事担当者も理解を示して協力してくれる可能性があります。

 

退職日から入社日まで日数があっても、規則正しい生活リズムを崩さず、体調管理を万全にしておきましょう。

時間が余っているなら、入社先の採用職種に求められるスキルの学習や復習に使って、仕事モードを維持しておけば、入社後の業務がスムーズに始められます。

入社初日に向けた準備

入社初日に行う、配属先の職場へのあいさつや、自己紹介なども念のため用意しておくと、初対面の人前でも慌てないで済むものです。

 

あなたが、自分の障害についてオープンにすることに決めている場合、自分の障害や希望する配慮についての説明も準備しておくとスムーズに伝えられます。これらは入社初日に行わなくても、いずれは必要になる大切な説明なので、入社前にあらかじめ用意しておくことをお薦めします。

 

すべての企業の人事担当者が、障害者に詳しいわけではありません。

障害に応じた必要な配慮は、一人ひとり異なるもの。

 

「どのような障害を抱えていて、どんな配慮が必要か」を自分で整理して、きちんとわかりやすく相手に説明できるようにしておくことが重要です。

入社後慌ただしくて、希望する障害に対する配慮が伝えられないと、スタートからつまづいてしまうこともありますから。

 

退職日に円満に退職し、入社日に晴れやかに出社するためにも、入社前の期間を準備万端に有意義に過ごしてください。
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ライター:atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、障害者の雇用、就労をテーマとした情報発信活動を推進しています。 【監修者:戸田 重央プロフィール】 株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。 企業の障害者雇用コンサルタント業務に携わった後、2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長に。 2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努めている。 その知見が認められ、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

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